修理カルテ

OMEGA

● 266 K-18ケース手巻き

N様からのご依頼品
定期OH(オーバーホール)です。

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ギョーシェ文字盤がキレイなスタンダードオメガですね。
このタイプの代表といえばパテック・フィリップのカラトラバが有名ですね。


※ギョーシェ文字盤=文字盤の装飾技法の1つで、もっとも有名な技法。  一言で言うなら「規則正しく彫り込まれた凹凸模様(波縞模様)」。 時計師アブラアン・ルイ・ブレゲが文字盤の反射を抑えるために18世紀末に考案したもの。

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あまり使用していなかったそうで、表も裏もキレイですね。

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裏蓋を開けてみました。
これもオメガらしいブロンズ色のムーブメントです。
部品1つ1つに手が掛っていますね。

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ケースからムーブメントを外しました。
風防を通さず見るギョーシェ文字盤はさらにキレイですね。

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全分解画像です。
手巻きだけに部品数は少ないですが、 1つ1つの仕上げは素晴らしいです。

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ムーブメントの組上げ画像です。
全く無駄のない設計に脱帽。各部品の面取りもしっかりしてあります。。。 ※面取り
部品の角を削って丸くすること。磨いてあるものもある。

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文字盤裏の組上げ画像です。

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針付けをしてケースにしまいます。
スモールセコンドタイプは針は細いので気を遣いますね。

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風防と押さえのリングを圧着します。
この頃のプラスティック風防(ドーム型)は味がありますね。

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テンプの緩急針にて遅進調整を行います。 コレが付いているムーブメントは比較的調整が楽ですね。

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裏蓋の刻印です。 『18K』の証ですね。
その横にOH済のサインをさせて貰います。