修理カルテ

SEIKO

● スピードタイマー 6138-0040

兵庫県 F様からのご依頼品です。
定期オーバーホールにてお預かりです。

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茶ツノ。キレイな状態で保管されているようです。

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このモデルは12時位置にリューズやプッシュボタンが配置された珍しいタイプです。

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ムーブメントはこんな感じですが、ムーブメントの押さえリングが入っていませんでした。
これではリューズ操作の際にムーブメント全体が動いてしまうので、何か押さえになるものを用意します。

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プッシュボタンの1つにスプリングコイルがついていませんでした。
ムーブメント押さえと共に探してみます。

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文字盤もタキメーターも落ち着きのある良い色ですね。

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センターの3針とスモール針を外します。

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全分解画像です。 クロノグラフは部品数が多いですね。

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香箱(ゼンマイ)も洗浄・注油します。

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ムーブメントの組上げ画像です。 工程が多いので6枚にしました。

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テンプ受け石も外して注油します。

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各部品のサビや汚れも1つ1つ洗浄して研磨します。

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文字盤裏の組上げ画像です。 コチラも6枚にしました。

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いちばん神経を使う針付けです。
スモール針とセンター秒針は特に気を使います。

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さて、遅進調整をしている間にケースの洗浄・研磨をと思い、タキメーターなどを外してビックリです。輪の切れたパッキン(Oリング)の上に薄いガラスが接着されていました。これでは防水効果は全くありません。。。

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新しいガラス風防を作製することにしました。
ガラス風防が破損していた訳ではないので、日頃お世話になっているお客様でしたので、今回は無料にてガラス風防を提供させて頂きました。

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新旧で比べて頂くと、厚み(強度)の違いが分かりますね。
しっかりとタキメーターベゼルで圧着固定出来るようにしました。

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ケース仕上げ完成です。これで防水効果も期待できます。

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ムーブメントの遅進調整も済み、ムーブメント押さえのリングも入れました。

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リューズにもパッキンがついていませんでしたので、洗浄後パッキンを付けて、シリコンオイルを付けます。

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裏蓋のパッキンも劣化が進んでましたので交換しました。

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ケースの洗浄・研磨も終了しキレイになりました。

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修理完成です。

ありがとうございました。