修理カルテ

TUDOR

● Ref.79090 ETA2824

群馬県 H様からのご依頼品
ロレックスのディフュージョンモデルとして生まれたチュードル。
ロレックスのテイスト満載のスポーツモデルにはロレックスの各モデルに対応するラインナップがあります。
中でもサブマリーナはロレックスとは異なる数々のサイズやバリエーションがあり、チュードルを代表する人気モデルですね。

今回のご依頼は定期オーバーホールです

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TUDOR 盾オイスターのサブマリーナです。
現行品ですが、近年流通が極端に少なくなった希少モデルと言っても良いでしょう。

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裏蓋を開けたところです。
ローターには『TUDOR』の刻印がしっかりとあります。

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ケースとムーブメントを分解しました。 ロレックスのサブマリーナとは違い、つや消しの文字盤ですね。

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3針と文字盤をはずしました。 針もガタつきもなく、大丈夫そうです。

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ムーブメントの全分解画像です。
部品数としては、ロレックスサブと変わりないように思います。

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ゼンマイ(香箱)です。
だいぶ油気がなくなっています。

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ムーブメントの組上げ画像です。 ここはTUDORオリジナルの部分が多いですね。

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文字盤側ムーブの組上げ画像です。
TUDORにはデイトジャスト機構が無いのですが、かえって故障が減るとの意見もちらほら・・・ 確かにDJ機構は強力なバネで日車を瞬時に飛ばしますので、無理な力が掛かるとも考えられますね。

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さてさて、針付けです。 文字盤をキヅ付けないよう気を遣うところです。

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3針が接触しないよう固定します。
0時に日付が変わるように位置も難しいとこです。

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ムーブメントの組上げも終了し、遅進調整中にケース磨きをします。
当店の磨きは小キズをキレイにする程度ですが、キレイになります。勿論サービスです。

新品仕上げ磨きもあるのですが、こちらはかなり削りをかけてしまうので、ケースの『角』(かど)が丸くなってしまいますので既存の形を変えないようにと考えています。

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調整も終了し、ケースに入れてローターを取り付けます。
最後にローターを取り付ける理由は、組上げ中や調整中にローター軸に無理な力が掛からないようにするためです。

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ブレスレットの洗浄も終わり、完成です。

ありがとうございました。