修理カルテ

掛時計

● SEIKOSHA 丸型掛時計

親子にてご利用頂いております、K様からのご依頼品です。

振り子が小さく、短いために本体の中に収まっています。
定期オーバーホールです。

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だいぶ煤けていますが、ご使用の証。
だんだん遅れてしまうようで、油切れでしょうか?

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ムーブメントはキレイですね。SEIKOのスタンダードな機械です。

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ムーブメントを外して分解洗浄をします。

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振り子は下の小窓から取り外します。

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ムーブメント画像です。

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特に故障箇所は無いと思っていたのですが、ゼンマイの逆転防止ツメの押さえバネが破損していました。

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ムーブメントの分解画像です。

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ゼンマイの外して、付着した古い油を洗浄します。

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ムーブメント組上げ画像です。
腕時計などにくらべると、部品は大きいのですが、2枚の地板のみで構成されていますので、組上げは大変です。

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ムーブメントが組み上がりました。このままの状態で動作確認をします。

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臍(ほぞ)と呼ばれる軸受けです。ココにも注油をします。

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多数ある臍全部に注油し再度動作確認をします。

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ゼンマイを巻いたり解いたりして馴染ませます。 同時に油が行き渡るようにします。

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箱(外装)にムーブメントのみを装着して、またもや動作確認をします。

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最後に文字盤、針を付けて遅進調整をして完成です。

ありがとうございました。